- ムソルグスキー、ハチャトリアン、M.ルグラン、ガーシュイン等の作品
1月9日 アバメレク・ラザレフ公邸 19:00~
日本風に言えば、新春コンサートといったところだろうか。ハチャトリアンの「ガイーヌ」のような「純クラシック曲」にしても編曲に「お遊び」の要素が入っていて、全体に親しみやすい曲が並んでいた。聞いた中では、その「ガイーヌ」のメドレーが編曲が面白く、なおかつ演奏も乗っていて特に良かった。あと、アンコールの「ティコ・ティコ」も。
1人の先生とその弟子たちによるアンサンブルらしく、真中に明らかに世代が上の、貫禄のある女性が座っていて、後はみな若い。チェロ8人のアンサンブルに、時々ピアノの伴奏が加わる。教育的配慮からだろうが、先生はあまりソロを弾かず、残りの7人それぞれに見せ場が割り振られている編曲。もちろん若いといってもみんなプロなので、個人技もアンサンブルも一定のレベルには達しているのだが、個人的には向かって一番右端の女性(ナターリャ・コスチュークと言ったっけ)が印象に残った(単に近くに座っていたからかもしれないが)。最近、フィルハーモニーとかマリインスキーの良くも悪しくも慣れきった演奏に接することが多かっただけに、ある意味「初々しい」。
演奏それ自体とは関係ないかもしれないが、ふと気になったのはチケットの値段。400ルーブルである。ゲルギエフのコンサートが聞けるではないか。日本だったら重要文化財か国宝に指定されていてもよさそうな場所で弾いているので(ロシアではよくある話)、場所代も含むのだろうが、高い!いや、そうではなくて、マリインスキーのチケットが明らかに安いのである。マリインスキーの場合、ロシアを代表する有名企業がスポンサーとして名を連ねており、たぶん国庫から補助金も相当出ているはず。でもロシアの場合は、日本のように採算の取れない芸術部門の予算はカットとかいう話は、出ないのだろうか、出るわけないか…などと、演奏を聞きながら、むしろ現実の泥臭い話に思いをはせてしまった。
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