2010年1月3日日曜日

マリインスキー劇場の新年~くるみ割り人形

  • ピョートル・チャイコフスキー:バレエ「くるみ割り人形」(ワイノーネン3幕版)
ワレリー・オヴシャニコフ指揮、マリインスキー劇場管弦楽団ほか
1月2日 マリインスキー劇場 11:30~


こちらでは、年末年始にいろんな劇場で「くるみ割り人形」を上演する。そもそもの劇場の数が多いので、ペテルブルグ全体での公演数も大変なことになる。日本だとさしずめ、年末に各地で第九をやるようなものだろうか。チケットが高いので、普段はバレエはあんまり見ないけれど、「くるみ割り人形」は4年半前にマリインスキー劇場で見て(ただしバレエ団は、別のところだったけど)、とてもいい思い出になっているので、もう一度見たいと思っていた。音楽も好きだし。それに今回の公演は3幕版ということになっていたので、一体どんな構成になっているのか、興味があったということもある。

「くるみ割り人形」は本来、2幕である。ところが(バレエ・ファンには常識かもしれないが)、1934年にワイノーネン版という新しい振りつけが発表されて、これだと3幕構成になる。初演版だと子どもの出番が多く、「バレエ」としての見せ場が少ないので、プロットに手を加えて、大人のバレリーナが早く登場するようにした、ということらしい。どういう風になるのかと思っていたが、要するに本来の第1幕を2つに区切って第2幕の途中から大人の主役2人が登場し、いかにもバレエ的な見せ場が満載となる。本来の第2幕はそのまま第3幕へ移行。音楽には多少手を加えているが、思ったほどの大改訂にはなっていなかった。むしろ問題があるとすれば、30分バレエを見て、その後30分休憩、また30分バレエを見て30休憩となるので、ちょっと集中力が途切れることだろうか。これは劇場の問題かもしれないけれど。

演目が演目だけに、「ここは子ども劇場か!?」と言いたくなるぐらい、たくさんの子どもが来ていた。休憩時間中には暴れまわるし、演奏の最中も話すし…。でも観賞の大きな妨げにはならなかったので、まあよしとしよう。バレエに関してはど素人なので、何も言うことはない。ただただ美しかったとしか。特に花のワルツとか絶品だったと思う。

オケは、同じマリンスキーのオケでも、ゲルギエフが降っているときと顔ぶれがかなり違うような気が。団員の振り分けは、どういう風にしているのだろう。

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