わけあって昨年末に中東欧行きの航空運賃を調べていたら、1月末のウィーン行の飛行機が12000ルーブルと意外と安いことに気がつく。これだったら出せないこともない。
ウィーンは当然あこがれの音楽の都だが、なぜか出発前、意外と気分が高揚しない。現実感が湧かないからか。ペテルブルグのプルコヴォ空港からウィーンへ、3時間ほどで着く。時差は2時間。さすがにマイナス20度の世界から来ると、マイナス2度ほどの世界でも温かく感じる。
ロシアではありえない(?)乗り心地のいいバスに乗ってウィーンの西駅に着く。本当は南駅に行きたかったのだが。まあいいと自販機でチケットを買って、トラムに乗ると、これがペテルブルグを走っていてもよさそうな汚い車両。すれ違う車両を見ているときれいなのも走っているので、一概には言えないが、なんだ、ウィーンも意外と大したことないなあと思う。街全体の清潔度は、ペテルブルグよりは上だがヘルシンキよりは下といったところか。ペテルブルグのような古風な街並みを想像していたが、思っていたより現代的な大都会の側面も併せもっている。
ドイツ語の表示しかないので困ったが、それでも正しい駅で降りることができた。あとはホテルまで歩く。次第に寒さが身にしみてくる。そのせいか、せっかく着いたのに気分は相変わらず盛りあがらない。
ホテルはやや分かりにくい場所にあったが、持参した地図を見て見つける。荷物を部屋に置いた後、夕食を食べに外へ。時計を見ると7時過ぎ。近くのイタリア料理店に入る。久々に食べたスパゲッティは美味しかったし、店主と思しきおじさんもニコニコと愛想がいいのだが、困ったことにこのおじさん、英語が全く通じない。そういえばさっきから、街の表示はドイツ語ばかりである。ウィーンなんて外国から観光客がいっぱい来るだろうに、これで大丈夫なのだろうか。こちらも英語は下手くそだが、それでも旅行をするとなると英語に頼らざるをえない。
なんとか無事会計を済ませて外に出ると、8時過ぎ。ちょっと歩きまわってみると、日曜の夜だからなのか、ほとんどの店は閉まっている。日本やロシアならば、日曜の夜でももっと店が開いているのだが。
国際的な大都市なのに、英語は通じない、店は夜になると閉まる。不便である。だが、世界中の都市で英語が通じて、そこに24時間いつでも開いているコンビニのような店が存在しているのが、いい世界なのだろうか?ふと、グローバリズムという言葉が頭をよぎる。
疲れたのでホテルに帰って早めに寝る。でも真夜中に目が覚めてしまい、このブログを書く。
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