2010年5月30日日曜日

J.フランツのカルミナ・ブラーナ

  • カール・オルフ:カルミナ・ブラーナ
ユストゥス・フランツ指揮、マリインスキー劇場管弦楽団&合唱団、アナスタシア・カラギナ(ソプラノ)、アンドレイ・ポポフ(テノール)、ウラジーミル・モロズ(バリトン)
5月30日 マリインスキーコンサートホール 19:00~

終演時にはこちらがヘトヘトになってしまうような長時間のプログラムを組むことが多いマリインスキーには珍しく、カルミナ・ブラーナ一曲のみ。いや、長時間のプログラムはゲルギエフが何でもかんでも振りたがるからか。

なぜだかわからないけど、今日は客が多かった。席からあふれて、階段に座っている人も多数。こんな光景、あまり目にしたことがない。

曲が始まった瞬間「お、今日は期待できるかも」と思った。オケが鳴っている。合唱も上手い。このオケ、ゲルギエフがいないときのほうが持ち味を発揮するような…。でもこのオケと合唱団をここまで育てたのは、ゲルギエフなのだよなあ。そのことを考えると、なんだか複雑な気分である。

しかし聞いていくうちに、詰めの甘さもところどころ気になった。決まってほしいところでアンサンブルがずれたり、響が混濁したり。特に静かな部分では、もうちょっと緊迫感が欲しい。

でも全体的に見れば、十分に水準以上の演奏だった。3人の独唱者、特に男声は芝居がかっていたが、曲想とそれほどずれていなかったので、OK。フランツの指揮は初めて見たけど(そもそもピアニストとしても、接したことがないのだが)、指揮姿が結構カッコイイ。曲の解釈も、ところどころ思い切ってテンポを揺らしたりして面白い。他の作品ではどういう指揮をするのか聞いてみたい。

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