- ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第6番変ロ長調作品18-6
- 同上:弦楽四重奏曲第16番ヘ長調作品135
- 同上:弦楽四重奏曲第9番ハ長調作品59-3「ラズモフスキー第3番」
5月6日 マリインスキー・コンサートホール 19:00~
タカーチがベートーヴェンの初期、中期、後期から一曲ずつ選んで構成した演奏会。東京だったらともかく、やっぱりロシアではなかなか客が入らない。そのおかげで、無料で聞くことができたけど。前も書いたように、実は私も弦楽四重奏が苦手なので、ぜひ聞きたいというわけではなかったが(バルトークだったら、嬉々として行っただろうけど)、この機会に聞いておいて損はないだろうと、軽い気持ちで。
一曲目は、昼間の疲れが出てすっかり寝てしまった。二曲目から聞きだしたわけだが、前半はなんでベートーヴェンは人生の最後にこんな曲を書いたのだろうと、不思議に思いながら聞いていた。「最後」ということを意識しすぎかもしれないけど、何かピンとこない。しかし第3楽章は寂しさがにじみ出るようで、素晴らしかった。演奏自体、ここから乗ってきたような気がする。そして終楽章導入部の有名な掛け合いの部分が、実に斬新な音として響いていた。
休憩後のラズモフスキー第3番は、曲自体がよくできているので、素直に楽しめた。若干、第1ヴァイオリンの音程が怪しかった気がするが。
演奏とは関係ないが、ロシアだなあと思う出来事について。会場で買ったプログラムには、最初6番だけやって休憩をはさみ、16番と9番をやると書いていたのだが、開始直前に、6番と16番をやった後、休憩に入りますというアナウンスがあった。ところがこのアナウンスを聞いていない人が結構いたらしく、6番の終了後、演奏者が一度舞台袖に引っ込むと、(会場は暗いままなのに)休憩と勘違いした人たちがぞろぞろと席を離れはじめて、演奏者が入ってくると、慌てて席に戻りはじめたという一幕があった。人の話を聞いていないというか、ロシア人って実は結構周りに流されるよなあと思う。拍手にしても、楽章間にするのはやめてほしいのだが、これは諦めざるをえない。
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