2009年10月3日土曜日

バシュメットとモスクワ・ソロイスツinペテルブルグ

ベンジャミン・ブリテン:シンプル・シンフォニー
ジョン・ウールリッチ:ウリッセの目覚め
ブリテン:ラクリメ
アルフレート・シュニトケ:モノローグ
ヨーゼフ・ハイドン:交響曲第104番ニ長調
ユーリ・バシュメット指揮&ヴィオラ、モスクワ・ソロイスツ
10月2日、マリインスキー・コンサートホール、19:00~


モスクワからペテルブルグに戻った直後に、モスクワの演奏家のコンサートを聞くという、なんだかおかしなことに。こちらではしばしばあることだが、19:00開演なのに19:10ごろまでリハーサルをしていて、結局演奏会が始まったのは19:25だった。

実を言うと、疲れていたので最初の2曲は半ば寝ていた。3曲のブリテンからまともに聞きだしたのだが、この曲、結構抽象的で難しい。他の演奏は聞いたことないけれど、今回はそういう印象を受けた。ブリテンという人は、20世紀の作曲家にしてはかなり親しみやすい曲を書いた人だし、「ピーター・グライムズ」とかとても好きなオペラだ。それでもこの人、時々ひどく抽象的な印象を与える曲を書く。ラクリメもその一つかも。

休息後のシュニトケは、さすがバシュメットの十八番である。どこをどう鳴らせばいいのか、すべて把握している。皮肉にも、ブリテンよりシュニトケのほうが分かりやすい音楽になっていた。ただそれ以上に良かったのが、最後のハイドン。これは意外だった。上手い団体なので、ハイドンのような「簡単な」曲は、かえって面白くない演奏をするのではないかと思っていたが、とても躍動感があって、楽しかった。ハイドンが曲のいろんなところに用意した仕掛けも、浮かび上がってくる。いっそのこと、一度ハイドンだけのコンサートを、彼らの演奏で聞いてみたいぐらいだ。

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