2009年10月23日金曜日

平原綾香 in St. Petersburg

10月22日 ミュージック・ホール 19:00~

先週、日本総領事館の前を通りかかると、何やら日本人のポスターが。よく見ると「Хирахара Аяка」と書いてある。あれ、平原綾香がこの街に来るのか!?というわけで、家に帰ってネットで調べてみると、最前列の席で600ルーブル。これは安いというわけで、行くことに。普段クラシックとジャズしか聞かない人間が、600ルーブル(日本円だと2000円強といったところか)で最前列に座るなんて、ファンの方々から怒られそうだが。ちなみに今回のコンサート、大阪市とサンクトペテルブルク市の姉妹都市提携30周年を記念したイベントの一環ということらしい。

彼女の場合、デビュー・アルバムが「Jupiter」だったし、最近も「My Classics!」なるアルバムを出しているぐらいだから、クラシック・ファンとして多少の親しみは抱いていたが、歌声自体はラジオなどで何度か聞いたことがあるぐらいだった(スミマセン…)。その時は、「年に似合わない渋い声だなあ」という印象しかなかったけれど、実際に会場で聞いてみると、ラジオなんかで聞くよりずっと力強い歌声で、「この人のうまさは本物だ!」と恐れ入った次第。高音域でもかなり音が伸びやかで、それも凄い。間違いなく、生でしか味わえないものを持っている人だと思う。

今回はオーケストラ(指揮者とオーケストラの名前は失念)をバックにして、「シェヘラザード」「仮面舞踏会」「Jupiter」などクラシックのカバーに、「星つむぎの歌」など日本の歌を織り交ぜた全14曲のプログラム。最後はロシア人向けに「百万本のバラ」。途中まではもちろん日本語だったけど、最後はロシア語で歌うことにも挑戦。ゲルギエフなどと違って(?)、客席に最高のものを届けようとするプロとしての矜持がはっきり出ていた。

会場は1500席あるホールだったが、ほぼ満席。日本人も結構いたが、もちろん大半はロシア人。平原綾香のCDなんてロシアでは入手困難なのに、どこから集まってきたのだろう?お客さんの反応もとても良くて、最後はスタンディングオべーション。彼女自身も今回のコンサートに満足したらしく、また来たいと言っていた。今回のコンサートをきっかけに、彼女は活動の場を海外にも広げることになるのだろうか?彼女が新たなステップを踏みだす現場に立ちあえたとすれば、一観客としてとても嬉しい。

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