2009年6月6日土曜日

諏訪内晶子とテミルカーノフのブラームス

ヨハネス・ブラームス ヴァイオリン協奏曲ニ長調

ピョートル・チャイコフスキー 交響曲第5番ホ短調

諏訪内晶子(ヴァイオリン)ユーリ・テミルカーノフ指揮 サンクト・ペテルブルグ・フィルハーモニー交響楽団

6月4日 フィルハーモニー大ホール 19:00~

フィルハーモニーの大ホールはいつになく超満員。テレビカメラに加え、いくつもマイクが立っていた。ひょっとしたらCD録音でもするのだろうか。諏訪内晶子が出るせいか、日本人と思しき人たちもちらほら。

一曲目は、ブラームスのコンチェルト。席は後ろのほうだったが、諏訪内のヴァイオリンはよく聞こえた。まさかマイクで拾って、スピーカーで流していたわけでは…。協奏曲で、オーケストラに埋もれずあれだけソリストの音が聞こえるのは、珍しいと思う。とてもストレートな音で、第1楽章のカデンツァなど見事だった。ただこの組み合わせだと、どうしても要求が高くなる。先日聞いた、ティーレマンのブルックナーが凄かっただけになおさらだ。ああいう何か突き抜けたものがほしい。したがって、悪くはなかったけれど、さらに上があるのではと思ってしまった。

後半のチャイコフスキーもしかり。もはやこのコンビにとっては十八番。緩急の変化も自由自在。世界中で一番、チャイコフスキーの5番が上手いコンビかもしれない。ただ、曲が手の内に入りすぎているかもという贅沢な疑問もちょっと出てきた。

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