2009年11月8日日曜日

フィルハーモニーでのマーラー~「復活」編

グスタフ・マーラー 交響曲第2番「復活」
ワシーリー・シナイスキー指揮、サンクト・ペテルブルグ交響楽団、ミハイロフスキー劇場オペラ合唱団ほか

11月8日 フィルハーモニー大ホール 19:00~


ペテルブルグのフィルハーモニーのコンサートは、いくつかのテーマごとのシリーズになっていて、今シーズンはその中にマーラー・シリーズがある。ここには専属のオケが2つあるが、その2つによってマーラーの交響曲のうち、1から6番までがすべて演奏されるというものだ。実はマリンスキーのほうでも、今年の末から来年の春にかけて、マーラーの交響曲が全部取り上げられることになっている。こちらはすべてゲルギエフが指揮する。ロシア人って、そんなにマーラーが好きなのか??マーラー・チクルスを両方でやるぐらいなら、どちらかでブラームス・チクルスをやってほしいのだけど。

それはともかくとして、今日演奏されたのは2番「復活」。マーラーは小6の時に初めて聞いて以来(有名なワルター指揮、コロンビア交響楽団による1番のレコード)、ずっと好きな作曲家だけれども、何番が好きかはコロコロ変わっている。最初は1番で、その後5番になって、その後は6番になったり「大地の歌」になったり…。でも最近は2番が好き、というわけで今日聞きにいった。今日のオーケストラはフィルハーモニーの通称「第2オケ」、Академический симфонический оркестр филармонии。前にも書いたような気がするけど、このオケ、個人技はともかく、アンサンブルを整えるのが下手というイメージがある。今日聞いても、そのイメージは変わらなかった。いや、今日はソロもちょっと危なかったような。

シナイスキーは早めのテンポで(全体で80分弱。間違いなくCD1枚に収録可能)シャープに決めたかったようだけれども、オーケストラがあちこち事故を起していて、なかなかそうもいかず。マーラーの複雑なスコアが整理しきれていない。冒頭からいきなり木管が吹き損ねるし。ロシアのオケにありがちな話だけれども、リハーサルの時間が足りなかったんじゃないだろうか。これだったら、札幌にいたときに聞いた、札響の500回記念定期演奏会での「復活」のほうがはるかに良かったと思った次第。「芸術の都」と呼ばれるペテルブルグに来て、札響の株が自分の中でどんどん上がっていくのは、複雑な気分。

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