- クープラン、パーセル、J.S. バッハの作品
4月28日 フィルハーモニー小ホール 19:00~
本当は4月18日に開かれるはずだったが、アイスランドの噴火の影響で10日後に移動。中止にならなかっただけでも、幸いとするべきだろう。
開始5分前についてみると、客席はほぼ満席。それどころか、臨時に席を増やしている。レオンハルトなんてロシアではそんなに知られていないのではないかと思ったが(ましてや曲目は、それほど知名度があるとは思えないバロック音楽)、その予想は外れ。かなりの人気だ。プログラムはすでに売り切れ。おかげで、詳細な曲目が分からない。
さて演奏内容だが、そもそもそれほど熱心なバロック音楽の聞き手ではなく、ましてやプログラムが手元にないとなれば、あれこれ細かく言うこともできない。ただ、ロシアに来てから味わったことのない体験をすることができた、と言うことはできる。
深くゆったりした呼吸で、聞き手を包み込むような演奏と言えばいいだろうか。音楽における呼吸の大切さをこれほど実感したのは、ひょっとしたら初めてかもしれない。時々派手なミスタッチが混じるものの、そんなものどうでもいいと感じさせるぐらい、音楽に「安心感」がある。聞いていて、とてもホッとするのだ。個人的には、バロック音楽はジャズすれすれの、ノリのいい演奏が好きなのだが、レオンハルトの演奏はそれとは全く違う。もっと落ち着いた演奏。でも、一音一音がとても生き生きしている。そして細かい装飾音の向こうに、大きな流れが感じられる。これが「大家」の演奏なのか。
休憩時間、一生懸命チェンバロの調律をしていたレオンハルトの姿も目に焼き付いている。
2 件のコメント:
レオンハルト!3年前にペテルブルクに行った時にたまたま来ていたので、聴きに行ったことがあります(その数か月ほど前に東京で聴いたばかりだったのですが)。あのときはみんなフィーバーしてました。
もうすっかりロシアで認知されているのかもしれませんね。
恥ずかしながら、昔書いた感想文が残っておりました。
http://blog.livedoor.jp/yusuke1974/archives/51230822.html
ブログ、拝見しましたが、今回も3年前と同じような雰囲気でした。最後は、スタンディング・オベーションが起こっていましたし。
とにかく演奏中、一度も携帯が鳴らなかったのが嬉しかったですね。
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