- グスタフ・マーラー:交響曲第7番ホ短調「夜の歌」
ミハイル・タタールニコフ指揮、サンクトペテルブルグ・フィルハーモニー交響楽団
1月29日 フィルハーモニー大ホール 19:00~
最近、あまり「これは!」という演奏会がなくて、おかげで本業に専念できたのだけど、久々に見つけた行きたいコンサート。実は同じ日に、カペラのほうでジャズ・ホルン奏者シルクローパーの演奏会もあって(なぜかぶる)、そちらも行きたかったのだけど、迷った末、タタールニコフに賭けることに。それぐらい、タタールニコフには期待している。マーラーの7番という難曲を振るだけに、余計期待した。
本当はこの演奏会、ニコライ・アレクセーエフが振るはずだったのだが、病気のため交代。でも1週間前には交代のアナウンスが出ていたような気がする。予習することを考えてだろうか。
アレクセーエフが振ったらどうなっていたか分からないけど、タタールニコフのマーラー、予想通りなかなか良かった。ところどころ事故が起こっていたし、今の時代、魅力的なマーラーがあふれているので、100点とはいかないが、80点はあげてもいい。全体としてはさっそうとしたテンポですっきりまとめたマーラーだった。フィルハーモニーのオケ、時々マーラーに慣れていないんじゃないかと思われるときもあるが、今日は違った。ちょっとファースト・トランペットが張り切りすぎていたような気がするけど、バリバリ鳴る金管や打楽器も、鋭い音色の木管も、マーラーにフィットしていた。指揮者がちゃんとスコアを読んできたからだと思う。
ほぼ1年前に聞いたゲルギエフの同曲の演奏も、それなりに満足したが、個人的にはタタールニコフのほうを推したいなあ。確かにゲルギエフのほうがベテランらしい器用さを感じるが、タタールニコフ&ペテルブルグ・フィルのほうが、よりストレートで新鮮だ。