- リヒャルト・シュトラウス:交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」
- 同上:Morgen!
- 同上:Zueignung
- 同上:歌劇「ばらの騎士」よりワルツ
- 同上:Ruhe, meine Seele
- 同上:Cacilie
- ヨハン・シュトラウス(息子):喜歌劇「こうもり」序曲
- 同上:ワルツ「美しく青きドナウ」
- ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ・フランセーズ「鍛冶屋のポルカ」
- ヨハン・シュトラウス(息子)ポルカ「雷鳴と電光」
- 同上:加速度円舞曲
- 同上:ポルカ「クラップフェンの森で」
- 同上:「こうもり」よりチャールダーシュ
- 同上:皇帝円舞曲
アンドリス・ネルソンス指揮、チューリヒ・トーンハレ管弦楽団、Kristine Opolais(ソプラノ)
12月31日 トーンハレ(チューリヒ) 19:00~
正月休みを利用して、スイスへ。ロシア国外に出るのは、もうこれが最後だろうけど。
指揮はバーミンガム市響の音楽監督に就任して注目を集めるネルソンス。1978年生まれというから、私とほとんど変わらない。
ジルベスターコンサートらしく、シュトラウスつながりで組まれたプログラムだけど、圧倒的によかったのは前半。特に「ティル」は、この指揮者の統率力が見事に発揮されていた。
ネルソンスはニコニコと笑顔を振りまきながら、指揮台の上で踊りまくるが、右手の指揮棒は常に明白に拍を出している。これで出てくる音がしょぼかったら白けるけど、彼の表情そのままのような音をオケも出す。リヒャルト・シュトラウスだから、これといって何か変わったことをしているわけではないが、オーケストラが気持ちいいぐらい鳴っていた。特に弦の音の厚みは、絶対にマリインスキーより上。
それに対して、ヨハン&ヨーゼフ・シュトラウスは、ウィンナ・ワルツの難しさを感じさせた。どうしてもウィーン・フィルの呪縛がちらつく(「こうもり」と「雷鳴と電光」では、クライバーの呪縛も)。「ばらの騎士」でも、これがウィーン・フィルだったという思いが頭をよぎったが、すぐに、そんなことをここで言ってもしょうがないよなあと思いなおした。だがヨハン・シュトラウスの一族となると、ウィーン・フィルの影を払しょくするのが大変だ。
そうはいっても、楽しい演奏だったことには違いない。ネルソンス、確かにいいかも。
<余談>
ネルソンスが使っていた「ティル」のスコアは確かにDoverだった。Doverってやっぱりバカにしてはいけないのかも。
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