2011年1月14日金曜日

テミルカーノフのブラームス

  1. ヨハネス・ブラームス:ピアノ協奏曲第2番変ロ長調 作品83
  2. 同上:交響曲第4番ホ短調 作品98
ユーリ・テミルカーノフ指揮、サンクトペテルブルグ・フィルハーモニー交響楽団、ネルソン・フレイレ(ピアノ)
1月11日 フィルハーモニー大ホール 19:00~

フレイレは昨年の4月にもゲルギエフと同じ曲をやっているので、聞きくらべになる。結果的には、4月のほうが印象がよかった。だがそれは、ホールの違いによるところが大きいかもしれないと思う(こないだも同じことを書いたような気がする…)。4月はホールの真中で、ピアノの音がよく聞こえる位置だったが、今回は端のほうで、オケやピアノの音がダイレクトに飛んでこないもどかしさを感じた。気のせいかもしれないけど。ただし3楽章のチェロソロは、今回も見事だった。

後半のブラ4は、やはり昨年4月に、同じオケで聞いている。指揮はティトフだった。その時は、なかなかロシアでは聞けないブラームスの交響曲をやっと聞けたという安心感を味わっていたら、時々ブラームスらしからぬ金管やティンパニが炸裂して夢から覚めてしまうということを繰り返していた。

今回は、より一層ブラームスらしさが後退。古楽奏法でもないのに、フレーズを短めにして歌わない。そこへティンパニがドッカンドッカン鳴り響く。何だこれは!? 思わず、宇野功芳が広めた有名なフレーズをもじって「テミルカーノフのブラームスなど聞きにいくほうが悪い」という文句が浮かんでくる。ロシアでまともなブラームスの交響曲の演奏を聞くことを望むのは、無理なのだろうか。

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