2012年3月18日日曜日

バーエワによるメンデルスゾーンとシベリウス

  1. フェリックス・メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲ホ短調 作品64
  2. ヤン・シベリウス:ヴァイオリン協奏曲ニ短調 作品47
アリョーナ・バーエワ(ヴァイオリン)、ザウルベク・ググカエフ指揮、マリインスキー劇場管弦楽団
3月17日 マリンスキー劇場コンサートホール 19:00~

以前、滞在中に聞いて気に入ったヴァイオリニスト、バーエワが折よくマリインスキー劇場でのコンサートに出演。ヴァイオリン協奏曲を2つ演奏するという、変わったプログラムであるが。指揮のググカエフ(Gugkaev)は、2010年5月にバーエワがマリインスキー劇場に出演した時も、ブラームスで協演していた。あの時は、なかなか良かった。今回もバーエワのバックを振ることになったのは、ひょっとして彼女に気に入られたのだろうか。

さて、今回のコンサート、まずオーケストラのメンツが一軍。つまりゲルギエフが振るときによく顔を見る人たち。指揮者がまだ無名の若手なだけに、ちょっと意外。続いて姿を現したバーエワ。あれ、激ヤセ!? ずいぶんとほっそりしている。ちょっと痩せすぎではなかろうか、と不安になる。

結果的に言うと、立ち上がりはやや不安定だった上、メンデルスゾーンの第1楽章の半ばで、バーエワのヴァイオリンの弦が切れるというアクシデントがあった。だがすぐにコンマスのヴァイオリンと取り替えて、カデンツァを見事にクリア。これで吹っ切れたのか、この後は徐々に乗ってきたように感じた。休息後のシベリウスはもっと熱く、でも踏み外しのない演奏で気に入った。

でも印象に残ったのはむしろググカエフ。彼の指揮は、ゲルギエフそっくりの指揮棒を持たず手のひらをユラユラさせる振り方。楽器のバランスを整えるのがうまい人で、オーケストラが色彩的に響く。なおかつときどき、おそらくあえてバランスを崩して積極的な表現意欲を垣間見せてくれる。まあ、崩しすぎてしまう時があるのは若さゆえのご愛嬌だが。特にティンパニー、炸裂しすぎ。

ただ前述のような振り方のためか、ソリストにつけてちゃんとアンサンブルを整えるのは、正直なところまだあんまりうまくない。たとえばシベリウスの第1楽章や第3楽章の終わりの和音など、ソリストと完全にずれてしまっている。こういったところをビシッと決められれば、演奏全体がさらに引き締まったと思うのだが。

でも400ルーブル(約1200円)の価値は十分あるコンサートだった。

0 件のコメント: