- アーロン・コープランド:バレエ音楽「ロデオ」より「カーボーイの休日」と「ホー・ダウン」
- フリードリヒ・グルダ:チェロ協奏曲
- Fredrik Österling:Songes-extases (世界初演)
- ジョージ・ガーシュイン:ラプソディー・イン・ブルー
- 同上:歌劇「ポギーとベス」より
11月17日 マリインスキー・コンサートホール 19:00~
今年はよく外国のオーケストラが来る。露仏友好年だから、フランスのオケが来るのは分かるにしても、まさかスウェーデンの吹奏楽団が来るとは。
実はこの夏、ストックホルムに行く機会があり、王宮で軍楽隊のパレードを見たのだが、度肝を抜かれた(この表現、数年ぶりに使うかも)。ピッチのそろい方が半端ではない。これぞ究極の純正調。「ハーモニーってここまで磨き上げることができるんだ!!」と感嘆することしきり。スウェーデンと言えば合唱王国だと思っていたけど、吹奏楽も凄いらしい。
ということで今回のコンサートに行ったのだが、ストックホルムの王宮で聞いた軍楽隊に比べると、さすがに「普通に上手い」というレベルに留まっている。むしろ今回インパクトがあったのは、セルゲイ・ナカリャコフ。彼も今年で33歳。私が中学か高校にいたころにさっそうとデビューして、今はどうしているのかと思っていたけど、ちゃんと「大人」になったらしい。トランペット協奏曲風に編曲された「ラプソディー・イン・ブルー」だったけど、冒頭のソロ(クラリネットソロの部分を、トランペットで吹いていた)からして、存在感たっぷり。ただこの人の場合、その魅力を言葉にするのは難しい。とにかく「クールな貫禄」ということだろうか。あれこれ技巧を弄しなくても、存在感を示せるというのか。
あとはグルダのチェロ協奏曲が笑えた。以前ラジオで聞いたことがあったけど、生で聞くのは初めて。もちろん鮮烈なのは第1楽章。完全にロックのノリだけれども、そこでチェロを主役にするというのが可笑しい。ロルドゥギンのチェロはノリがイマイチだったかも。でもその「ズレ」こそが、この曲の魅力なのかもしれない。
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