- ドミートリ・ショスタコーヴィチ:歌曲集「ユダヤ民族詩より」
- 同上:交響曲第11番「1905年」
9月25日 フィルハーモニー大ホール 19:00~
こちらでは、作曲家の誕生日に合わせてその作曲家の作品を取りあげることが多いが、今日もそう。9月25日はドミートリ・ショスタコーヴィチの誕生日。大ホールのみならず、小ホールでも室内楽のコンサートをやっていた。実は大ホールのほうは、息子であるマクシムが振るはずだったのだが、なぜかキャンセル。今年の初めにも演奏会をキャンセルしているし、マクシム、大丈夫なのか。
それはともかく、演奏会自体は結構良かった。「ユダヤ民族詩より」も悪くはなかったものの、圧巻はやはり「1905年」。第1楽章こそ、もうちょっとあの凍えるような雰囲気を出して欲しいなと思ったが(冬の宮殿広場の寒さなんて、この人たちは絶対に知っているはずなのだから)、第2楽章の銃撃の場面の迫力はやはりすごかった。ただ打楽器は鳴りまくっていたが(小太鼓のリズムなんて、軍隊の雰囲気そのもの)案外トランペットは抑えめ。実はアレクセーエフは、結構バランスに気を使っている。何も金管を無理に鳴らさなくても、このオケは十分迫力ある音を出せるのだ。
誕生日にふさわしい曲目かどうかはともかく、まだまだこのオケにはショスタコーヴィチを十八番とする伝統が継承されていることを実感した演奏会だった。
オケのフォルテシモを聞いて、「ああスカッとした」という気分は、なかなかマリインスキーでは味わえない。でももうすぐ、ゲルギエフの「1905年」のCDが出るらしい。ちょっと興味があるが。
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