2011年2月18日金曜日

テツラフとフォークトのデュオ

  1. ロベルト・シューマン:ヴァイオリン・ソナタ第2番ニ短調 作品121
  2. ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタイ長調 K. 526
  3. ベラ・バルトーク:ヴァイオリン・ソナタ第1番
クリスチアン・テツラフ(ヴァイオリン)、ラルス・フォークト(ピアノ)
2月17日 マリインスキー・コンサートホール 19:00~

ギリギリまで行こうかどうしようか迷ったコンサート。昼間の疲れから、寝てしまうのは分かっている。でも高くても800ルーブルというチケットには惹かれるなあ(関西人のせいか、すぐに損得勘定をする)。結局、図書館で仕事を終えたのが6時前で、ちょうどいい時刻だったので、マリインスキーに向かってしまった。

240ルーブルという、一番安いチケットを購入。どうせ席がだいぶ空いているのは分かっていたので、開演直前にпартер(一階席)に移動。こちらではよく使う手。ロシアではこういうことをやってもいいどころか、むしろ奨励される。職員が、空いているいい席に移動するように促すのだ。

案の定、シューマンとモーツァルトは半分ほど寝てしまった。一方、バルトークは興奮して身を乗り出して聞いてしまった。もちろんそれだけバルトークが熱演だったということだが、前半の演奏が劣っていたわけではなくて、私の曲に対する好みの問題だと思う。なんだかんだいって、自分がシューマンやモーツァルトよりバルトークのほうが好きなことを実感。中学生のころから、なぜバルトークが「難しい音楽」の代表的な作曲家とされているのか、まるで理解できなかった。私にとっては、シューマンやモーツァルトよりもずっと親しみやすい作曲家だったのだ。

以前、ゴンチチがDJを務める「世界の快適音楽セレクション」というNHK-FMの番組で、音楽評論家の渡辺亨氏が、バルトークはむしろロックのような感覚で聞いてみるのがいいのではないかと言って、その例として弦楽四重奏曲の第4番を挙げていたような記憶があるが、ヴァイオリン・ソナタの第1番も、同じように聞くのがいいと思う。そのことを実感させてくれた演奏だった。

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