2009年8月12日水曜日

マリインスキー劇場の「エフゲーニ・オネーギン」

ピョートル・チャイコフスキー 歌劇「エフゲーニ・オネーギン」

アレクセイ・マルコフほか、ミハイル・タタルニコフ指揮、マリインスキー劇場管弦楽団&合唱団

8月10日 マリインスキー劇場 19:00~

せっかくロシアに来ているのだから、もうちょっとロシアのオペラも見ようと、その代表格である「エフゲーニ・オネーギン」を見にいく。ちょうど今シーズン最後の公演で、この後一月半ほど、マリインスキー劇場は夏休みである。

シーズンの最後だから特別いい演奏をするかというと、別にそういうわけでもなく、オーケストラに関しては、有名なワルツやポロネーズなどもう少しメリハリのある演奏ができたはず。歌手はものすごくいいというわけではないが、でも特に問題も感じなかった(こういうのって、感想が書けない)。やっぱり歌に関しては、ネイティヴが有利かも。

インパクトがあったのは、第3幕の頭、有名なポロネーズによる舞踏会の場面。男女の黒と白の衣装の対比が実に鮮やかで、幕が開いた瞬間に客席から拍手が沸きおこったほど。こちらに来てから結構オペラの舞台を見たけど、視覚的なインパクトはこれが一番。演奏はまあまあでも、目で見て楽しめるのがオペラのいいところ。

それ以上にインパクトがあったのが、客席の反応。夏休みなので外国人客が多めとはいえ、もちろん大半はロシア人。とにかく拍手が熱狂的。終演後の拍手なんて、先月のスペイン国立バレエ団にも勝るとも劣らないほど。え、今日の演奏ってそんなに良かったっけ!?ロシア人って「オネーギン」が好きなのだろうなあ、きっと。そう思わざるを得ないほどの「愛」のこもった熱い拍手だった。こういう反応が楽しめるのは、「お国もの」ならでは。

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